探偵学校4

2019/11/21

( 前回の記事「探偵学校3」はこちら ≫ )


何とか模擬調査を終え、探偵社に戻った私を待っていたのは、対象者役の調査員と、先程の不審な男性でした。

思わず「あー笑」と声を出してしまいました。模擬調査の冒頭から、私がどのような動きをするか?後ろから追跡して撮影していたのです。

「どこかでやってたん?ちゃんとできてて何も違和感なかったわ」と、お褒めの言葉を頂きました。探偵学校を訪れる前に、○○の探偵本(かつてBOOKOFF等に出回っていた黄色い表紙の有名なもの)など読み込んでイメージトレーニングしていたのが功を奏したようです笑。

対象者役の方も、私を追跡していた方も、私にとって、初めて出会った探偵社の調査員です。この業界もいろいろな人がいますが、2人ともお兄ちゃん感覚の気さくな方で、今でも良いイメージが薄れません。

探偵社の仕事は特殊ですが、その世界だけに染まらず、常識的な感覚を身につけ、忘れないようにするのは、調査員として大切なことです。

2人とも、もうおそらくこの業界にはいないでしょう。私を追尾していた男性とは、この後、実際の調査に同行することとなりました。

今から思えば、体良く頭数として使われただけのような気がしますが笑、その時は実際の調査を体感できるということで「ホントにいいんですかー!?ぜひ行かせて下さい!!!」と歓喜の声を上げる私。

やる気満々です。

大阪市内にある、公団敷地内の公園ベンチに、男2人で並んで座り、何の工夫もなく、ただただ一定の箇所を見ながら5時間の張り込み。

いつ通報されてもおかしくないシチュエーションです。しかしながら、その頃は時代的におおらかだったのか、何事もなく、対象者の出入りもなく、終了。

一見退屈なようですが、それでも「あぁ、実際に探偵の仕事をしたんだ…!」と充実感に満ち溢れました。ただ、張り込み中に交わした調査員との会話が少し胸に引っかかり、何とも複雑な思いで帰路についたのでした…

今回はここまで。




花は薔薇。
銘柄はラ・フランスだそうですが洋梨感は全くないんですね。
すごいですね。

ではまた!



投稿者:teikokuh