期待と不安を胸に、22歳の私は生まれて初めて探偵社に足を踏み入れました。そこで待っていたのは、紳士的な雰囲気の中年男性。
年齢は45歳位、中肉中背、黒髪七三分けにスーツ・革靴。柔らかい物腰で、少し話すと、イントネーションから「関西出身の方ではないな」と気づきました。その方が講師とのことで、簡単に挨拶と自己紹介をしたのですが、なぜか自分の名前を名乗られません。「名前わからないな…先生と呼んだらいいかな」と思いつつ、冒頭から気になっていた、もうひとつの疑問が膨らみます。
「私以外、他の生徒が全くいない…!!」
当時メディアで目にした探偵学校というものは、若い男性や社会人の方が10名程いて、その中に女性が1~2名混じっているようなイメージでしたので、0人というのはさすがに不安です。
それを先生に問いかけたところ「あぁ、他の生徒さんは別の日に来られています」と、サラッと返答。
受講していたコースは、毎週土曜・日曜の10:00~17:00でしたので、普通に考えれば休日こそ人が集まるはず。
今の私なら「いやいやいやいや、平日ならまだわかるけど、土日0はあり得ないでしょ。何だか怪しいなぁ、怪し過ぎるよなぁ」と疑いたくなるところですが、当時の私は単なる可愛い子でしたので、「あぁそうなんですね」と素直に納得していました。
そして、用意されたテキストを広げ、ホワイトボードの前で座学が始まります。
講義内容は、探偵としての心得から始まり、張り込み・尾行・聞き込みの方法や、不測の事態に陥った際の対応など。
中の人がワープロで作成・印刷したような、お手製の教本でしたが、なかなかしっかりした中身だったと記憶しています。
面白かったのは「発覚している対象者を徒歩で尾行する際、3人以上の調査員でフォーメーションを組んで行いますが、基本的に尾行は無理だと思って下さい」とハッキリ書いてあったこと。
無理とか言っちゃっていいの?って感じでした笑。
実際には、対象者に調査が発覚していても、不可能ということはなく、何なりと方法はあるものです。
ただ、無理と言いたくなるくらい、調査において発覚というものが大きな痛手になることも、また事実です。
もちろん、お客様感覚で探偵学校に通っていた当時の私に、調査の真実がわかるはずもなく、書いてあることに、ただただ「そういうものなんだ」と納得するばかりなのでした…
今回はここまで。
花はチューリップ、下部に目を向けるとグラスのような造形です。
すごいですね。
ではまた!
投稿者:teikokuh

- 株式会社 帝国興信所
- 「伝統と信頼の総合探偵社 帝国興信所」は昭和25年(1950年)創業でございます。
長年にわたり、浮気調査、結婚調査、素行調査、身辺調査、家出・人探しなど、様々な調査の実績多数。日本全国からご依頼をお受けしております。
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