探偵学校2

2019/06/10

( 前回の記事「探偵学校1」はこちら ≫ )

座学のパートが終了すると、次に待っていたのは模擬調査でした。


これは、探偵学校のスタッフ(調査員)を対象者に見立て、その行動を自分なりに追ってみるというものです。


見失った際に連絡できるよう、男性調査員の方と連絡先の交換を済ませました。


少し年上の25歳。物静かで真面目そうな印象。その方から「チャンスがあれば使ってみて下さい」と、撮影用のコンパクトカメラ(フィルム)を授かりました。まだデジタルカメラが高級品だった時代。携帯電話のカメラもありませんでした。




いよいよ私にとって初めての調査が始まります。




まずは張り込み。探偵学校のあるテナントビル出入口の斜め前に立ち、周囲に溶け込めるよう、携帯電話を開いてメールを打っているフリをしてみました。


しばらく立っていると、時間の進みが遅く感じられます。「20分くらい経ったかな?」と思って携帯を見ると「たったの3!」


張り込みには、ある程度、体感的な慣れが必要です。住宅地のような厳しい張り込み環境ですと、今でもたびたび「時間が止まってんじゃないの!?」と思うくらい、悠久の時が流れます…



その後、対象者(調査員)が出てきました。



習った通り、付かず離れずの距離感で尾行し、動いた時刻をメモ帳に控え、脇の下からカメラを構えて


自分なりに探偵っぽいことをやりながら、辿り着いたのは大阪最大の繁華街・梅田。


対象者は、ロフトで雑貨を見回り、書店で雑誌を立ち読みして、ゲームセンターに入るなど、特に目的の無い20代男性の行動そのもの。


目的の決まっていない対象者を尾行し続けることは、簡単なようで意外と難しいものです。


離れれば見失い、近づけば発覚する。そうならない距離感を保ちながら、集中して何時間も動き回る。途中でトイレや食事も行けず、終わりはいつなのかわからない。この仕事には、ある程度の体力・精神力も求められます。



対象者が動き始めてから約2時間が経過した頃、ふと、ある異変に気付きました




今回はここまで。




花はアガパンサス。


ギリシャ語では愛の花と呼ばれるそうです。


すごいですね。


ではまた!


FullSizeRender




投稿者:teikokuh